TMとTBは…何ですか?十大翻訳業界用語を大解析!(上編)

「初めまして、PMの Monicaと申します。本日はわざわざお越しいただき、ありがとうございます。」と翻訳プロジェクトマネージャーのMonicaさんがコーヒーを私に渡しながら、元気いっぱいに挨拶をしてくれました。

「初めまして。今回、新商品の発売に向けて、取扱いマニュアルなど、いくつかの翻訳が必要なものを貴社にお願い出来ないかとお邪魔させて頂きました。」私はコーヒーを一口頂いてから、ゆっくりと切り出しました。

Latteとは、「ラテ」それとも「ラッテ」? (Designed by Freepik)

「はい。弊社は商品マニュアルについての翻訳経験は豊富で、必ずご満足して頂けると思います。」順調なスタートを切ったかのように思われたが、このあとの会話で、私はお手上げ状態になりました。

「SourceとTargetはそれぞれ何になさいますでしょうか?新商品の翻訳プロジェクトに文書宣伝やニュースレターなど、柔軟性のある題材でしたら、弊社で翻訳以外にcopywritingのサービスも提供しております。」

「……」

私から返事がないのを見て、Monicaは話しを続けた「弊社はネイティブ翻訳者とネイティブ編集者に依頼しますので、絶対にrelayはいたしません。どうぞご安心してください。」

TM、TBの違いがわからない (Designed by Freepik)

「……」

それでも私から返事がないので、Monica は探られていると思ったのか、補足するかのように続けて話した「必ずTEPプロセスに沿って貴社から頂いた案件を完成し、同時にCAT toolで誤訳や訳抜けなどの問題をなくします。前回、貴社の翻訳プロジェクトを行った時のTMとTBをデータベースに保存してありますので、今回も継続してご使用になりますか。それとも、更新なさいますでしょうか。」

「……」ここまで聞いて、私は仕事をサボるために、翻訳会社にわざわざ行くべきじゃなかったと後悔し始めました。最初から大人しくパソコンで見積り依頼フォームを記入しとけば良かったです。

Monica は多分これ以上何を補足すれば良いのかが思い付かず、うるうるした目で私を見つめました。

「えっと、翻訳がこんなにも複雑だとは思いませんでした。私はただ新商品の取扱いマニュアルを英語から中国語と日本語に翻訳して頂きたいだけですが…」と私は絞り出すように言いました。幸いな事に、Monicaは私が翻訳について全くの素人だと気付いたのか、それからは理解出来る言葉で話してくれました。

ちゃんとしたTMとTBで時間とエネルギーを節約

げっそりした顔で翻訳会社を出て、私はすぐに携帯を出し、Facebookに助けを求めました。

「自分の仕事を放っておいて、わざわざ私の代わりに行くって言ったのは誰だ?やっと私の仕事がいかに専門的なのが分かったんでしょう。(笑)」同僚で一日中Facebook漬けの張さんは即座にコメントをしてくれました

私の返事を待たず、張さんは話を続けた「まず、PMとはプロジェクトマネージャーって事ですね…」

「馬鹿にしてるのか、そのくらいは分かってます。」と私は呆れて答えました。

「そう怒るなよ(笑)。私の秘密兵器をあげますから。」張さんはもったいぶりながらファイルを転送してくれました。

絶対に知るべき10大翻訳業界用語

業界を歩き渡るには業界用語を知るべし

張さんのファイルを見て、翻訳は実に奥が深いと言わざるを得ない。帰社後、すぐに張さんを捕まえて質問攻めをしたあと、翻訳会社のプロジェクトマネージャーの Monicaさんとの会話内容を照らし合わせ、何とか形にする事が出来ました。

これから、誰かが翻訳について話すことがあれば、すぐに「『機械翻訳』と『翻訳支援ツール』の違いは分かりますか?」「参考出来るTM/TBはありますか?」と言ってやりますよ。プロフェッショナル感が満載じゃないですか!

   1.  CAT tool1. CAT tool(Computer-Assisted Translation):コンピューター支援翻訳、略して「翻訳ツール」。翻訳を行う者を支援し、整理と記録及び校正を機械を利用して行います。

主な性能は、後で紹介するTMとTBを含め、前後不一致や誤訳などの問題を避け、翻訳時間を大幅に短縮します。一般的に知られる翻訳ツールはGoogleのGoogle翻訳者ツールキットになります(「Google翻訳」とは異なります)。SDL Trados、MemoQ、Wordfast、Déjà Vu、MultiLing などは全て翻訳業界で使用される翻訳ツールです。それ以外、台湾が独自で研究開発した Termsoupは台湾人の需要に合わせたユーザーインタフェースと性能を強みに、台湾の翻訳業界で名を広めました。

CAT tool = 猫様があなたのために翻訳?そんなわけがありません!(Designed by Freepik)

2. TM(Translation Memory:翻訳メモリ、過去に翻訳した原文と対訳をデータベースとして記録し、のちに再利用することが出来ます。

プロ翻訳者と翻訳会社がそこまでCAT ツールを頼りにしているには、大方はその翻訳データベースの使いやすさにあります。翻訳した文をデータベースに記録し、同じ文だけでなく、類似した文に対しても、自動的に過去の翻訳文を提示してくれます。

もし余裕がなく、同じ資料を調べたり、同様な文を打つために時間をかけたくない場合は、パソコンがあなたの替わりに記憶するほど、いい選択はありません。

例えば、メールでよく見る「If there is any question, please let me know. 」の場合、メールの属性を見て「もし質問があれば、いつでも言ってね。」或いは「ご質問がございましたら、遠慮なくお申し付けください。」に翻訳するかを決めます。次回また原文に「If there is any question, please let me know. 」が入ってあった場合は、TMが自動的に常用項目から提案してくれます、便利ではありませんか!?



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